サー・マイケル・ボナラック
ゴルフ本来の姿を楽しむためには、マナーと礼儀をわきまえることが大切。
夏坂健
ゴルフは自分の性格が最悪の形で露呈されるゲームだけに、
まず求められるのが礼儀作法の数々。
気づかないうちに困ったプレーヤーになっていませんか?
これがゴルフマナーの世界基準です。
第5章
人間関係
◆ベットの程度
親しい仲間内のほどよいベット(賭け、握り)はゴルフの楽しみのひとつである。ほどよいとは、平均点庶民の良識ある金銭感覚を意味する。
いまでも「チョコレート」という言い方が残っている。昔は売店のチョコレートが家庭への土産として喜ばれたので、チョコレートを賭けた。いまで言えば、19番ホールでのコーヒーかビール1杯程度のものである。
◆1打100円、ハーフ300円程度
金銭を賭けるなら低めがよい。低めといってもあいまいなので、あえて目安としての金額を例示しよう。
1ホールないし1ストローク当たり単価100円が限度。ナッソーでハーフ300円前後というところなら問題にならないだろう。
日本では賭博行為は法律で禁じられている。賭けゴルフも原則的には同じである。
少額のベットからだんだんエスカレートし、インフレになっていくのが賭けの怖いところ。
プレー代やコンペの会費など一日に費やす金額は、ほかのレジャースポーツのそれと比べるとかなり高額である。
そのためついついベットの額も大きくなりがちてある。ふつうの社会生活者としての節度ある金銭感覚を失うことのないように気をつけ、高額化していく末を怖れなければならない。
プレー代やコンペの会費の額からすると、例示した100円とか300円といったベットの単価は安すぎて釣り合いが取れないように思えるかもしれないが、プレー代やコンペの会費のほうが高すぎて、おかしいのである。自分たちが決める金額は極力安いところで止めておこう。
◆ギャンブルを目的としてはならない
勝負のスリルは1ショット、1パットの成否にあるのであって、ベットの金額にあるのではない。ベットの金額がスリルとなるようなら、それはゴルフではない。サイコロ代わりにゴルフボールを転がすギャンブルでしかない。
ゴルフ規定のアマチュア資格規則にはギャンブルについての警告があり、「アマチュアのゴルフは、営利を目的とするものではなく、自分自身のためにプレーするものでなければならない」と告げている。
ベットは控えめに楽しもう。いくらまでは高額でなく、いくらまでが営利ではないと、明快に説明できない領域には踏み込まないことである。
また、ゴルフゲームの本来の目的に反する弊害が助長される(ゴルフ規則・アマチュア資格規則)と疑われる行為は慎むべきである。
◆精算のやりとりに注意
硬貨をダイスのチップのように重ね、指の下にしてやりとりする。秘めやかにやりとりするのが遊びの妙というものである。
もし硬貨が足りず千円札で釣り銭になる場合は、あるいは勝ち負けが極端に片よって千円札の登場となった場合は、札を四つ折りか八つ折りにし、指に隠してやりとりする。
仲間以外の人の目に触れないように配慮しよう。厳格なゴルフ倶楽部の場合はテーブルの上に紙幣を並べるような無作法にはクレームがつき、叱責される。紹介者たるメンバーの人に責任が及ぶ。
(><)
ここに書かれていることは、普段何気なくおこなわれていることですが、ゴルフを嗜む者にはとても大切で重要なことだと思います。
ここでいうベット(賭けゴルフ)をすることが、「上達には欠かせない緊張感を与えるから、握らないとゴルフは上手くならない」という人がいるが、私はそうは思わない。
強いゴルファーこそ、お金を賭けたプレッシャーなどなくとも、己と戦い己に勝つ人こそ真の強いゴルファーになれるような気がします。
Ki 銀次郎
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