2016年10月7日金曜日

中部銀次郎のゴルフ(体之巻)

自分なりに精神的な制約を取り除く方法を考え出す。
それが練習の真の目的であり、上達するひとつの方法だと思います。


練習場ではそういう訓練をする。
訓練していけば必ずその方法は見つかります。
ムダ球を打たない効果的な練習方法とは・・・・・
中部流の奥義、ここに完結。



~グリーン上でのズル~

トーナメント担当のカメラマンが、ため息をつきながら中部銀次郎に打ち明ける。
「中部さん、俺、トーナメントカメラマンやっているのがイヤになっちゃいました」


なぜですか?
「俺たち望遠レンズでプロの姿を見ているわけですよね」
「すると肉眼では見えないところまでファインダーの中で見えちゃったりするんです」
「それも思いがけない姿が・・・・・」
「グリーン上でズルするとか・・・」
どんなズルですか?


「オンしたボールを一度ピックアップしますよネ」
「で、自分のパットの順番が来てボールをセットする時、微妙にずらすんですよ」



微妙にズラすとは?
「たとえばボールがオンした地点が小さな凹みの部分だった時なんか、そこを避けて平らな所にセットするんです」
「もちろん全員がそんなことしてるわけじゃありませんが」


「一人でもそういう姿を見ると、こんなことでいいのかって気持ちになっちゃうですよ」


そのプロの気持ちが分からないではありません。何しろ彼らは一打一打に生活が懸かっているわけですから、出来心でつい・・・・・ということもあるかもしれません。
「それじゃ中部さんでもそんな誘惑に駆られるってことですか?」


私はむしろ逆です。
「逆?」
凹みからパッティングするのはとても難しい、私の経験ではボールは大体目標より右に転がります。しかしどれくらい右に出るかは神のみぞ知る世界です。


「つまりショートパットでも入る保障がないことになりますよネ」
でもそれがゴルフの面白みでもあり、そんな試練を与えてもらったことに感謝の気持ちが湧くほどです。


こんな難しい状況から自分なりの技術と経験と判断力を総動員して対処した結果、カップインに成功した時は、天にも昇る気持ちです。


「中部さんの話をうかがって、俺なんだか気持ちがすっきりしました。ゴルフも人生も難しい状況にこそ醍醐味があるのかもしれませんね」


いい写真を撮って下さいね。ゴルフの本当の素晴らしさを伝えるいい写真を。中部銀次郎

(><)
グリーン上に限ったことではありません。ゴルフをする者ならば誰でも経験があるはず。“つい”もちろん私も経験があります。こんな言葉を思い出します。

「ゴルフほどプレーヤーの性格が表れるものはない。しかもゴルフではそれが最善と最悪の形で表れるのだ」

ゴルフプレーは自分の人生の縮図といっていいかもしれない。
ki銀次郎


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