2016年5月26日木曜日

図解 ゴルフ百講 赤星四郎(校閲)長濱松二(著)

ボビー・ジョーンズが年間グランドスラムを達成した翌年、1931年に発売された日本初の本格レッスン書。
85年経った今も、その教えはゴルファーの心に響く



◆マッシー(Mashie)の使い方
すべてのゴルファーは、ドライブの時でもピッチの時でも、何所に自分の球を打ち込むかを考え、ショットする前に、先ず充分な測定をする。


ビッグトーナメントの時等は、グリーンを点検し、アプローチ(Approach)をする前に、前後の測定するのが普通になっている。それは、取もなおさず、自分の球を止めねばならぬ場所確定に苦心するからである。


ピッチで確実な所へ球を運ぶには、多くマッシー(Mashie)が使用されて居るが、このマッシーの鉄端がボールの何所を打つかを知って居なければ、たとへ、それが立派な所に打たれたとしても、ラッキーだとしか考えられない。


アル・エスピノサ(Al Espinosa)(註)はマッシーのダウンスウィング(Down swing)では、先ず第一に、その鉄端がボールに接触し、次に芝へ撃ち込まねねばならぬと言って居る。下図によって是を十分心せねばならない。



即ち鉄端がスウィングの最低に行く一寸前にボールと接触する事になる。もしボールと接触せず最初芝生へ打ち付けられたら、ただ土を掘るのに努力されるばかりで、球に何等の力もなく、その球を完全に殺して、しまふ事になる。


Don’t forget that the hole is always farther away than you thinkabout a yard when you are approaching, and a foot when you are putting
アプローチでもパットでも、あなたが考えているより長い距離が残っていることを忘れてはならない。


(註)
アル・エスピノサ(Al Espinosa)は、シカゴで職業選手をしている。スパニッシュ系の人で、1921年の全米オープン選手権大会に第二位を得て以来、余りふるわなかったが、1928年の米国職業選手権大会(注・全米プロ)にファイナルまで行き、1929年には、全米オープン選手権大会にボビー・ジョーンズと294打数でタイし、プレーオフで敗れたけれども、元気回復を認められている人。


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