スコアアップの妙薬
理想のスウィング追求より、
心で上手くなる本
菊谷匡祐
◆暫定球(プロヴィジョナル)
かねがね筆者は感じているのだが、日本人はどうしてこうも、暫定球の措置を活用しないのだろうか?いまさらいうまでもないが、曲げたボールが左にはねたのが見えて(見えたと思って)行ってみたら、OBだったりボールがみつかからなかったりした場合、ルールは前の場所にもどって“第3打”で打ち直すことを求めている。
筆者自身、大丈夫だと思ったボールがOBに入っていたり、探し出せなくてロストボールになり、クラブを手に200ヤード以上も延々とティグラウンドまで駆けもどったりしたことが、数え切れないほどある。
もちろん、ふだん仲間内でラウンドしているときに、OBだったりロストボールだったりした場合、その近くからいわゆる“前進4打”でプレーを進行していく例は多い。というより、ほとんどがそうしている。
ルールというのは本来、成員みんなが納得すればいいものだから、
それはそれで構わないことである。が、この措置はあくまで“暫定的”な仲間内のルールでしかないことを知らなければならない。
ゴルフのジェネラル・ルールのどこにも、OBやロストボールは“前進4打”などとは書かれていないのだから。
少なくとも競技と称するラウンドでは、必ず元の位置にもどされる。でなければ、失格するのである。シチ面倒だと思うかもしれないが、それがゴルフというものなのだから、もしそんな面倒がどうしても嫌だというなら、“本物のゴルフ”はやめるしかない。
これまで筆者が見聞きしてきたところでは、英米のゴルファーたちはボールをちょっと曲げると、
「プロビジョナル(暫定球)を打っとくよ」
と宣言して、暫定球を打つ例が多い。
ときには、あれなら絶対セーフなのにと思える場合ですら暫定球を打ったりもする。
「あいつ練習してやがる」
と下司の勘ぐりじみた推測をしたくもなるが、よく考えてみれば、200ヤードも先のことでもあり、いかなる不測の事態が生じているかもわからないのである。
変なキックをして、ボールは白杭の向こうに消えてしまっていることはあり得る。あるいは、とても見つけ出せない深い繁みの中に潜ってしまったかもしれないのだ。
そういうわけで、もしボールを曲げてしまったら、もしやの場合に備えて念のために暫定球を打っておくことは、ゴルファーの正しい処し方なのである。
それに第一、ショットの練習になるではないか。競技中に、堂々と練習ショットが許されるなんて、こういうケースしかないのだ。
さらに、仲間内の遊びのゴルフでなら、なおさら暫定球を打つべきであろう。
試しに、いままでのラウンドを思い起こしてみればいい。
“前進4打”でどれほどミスを犯したか?“前進4打”では、ミスが生ずる例が多いのだ。
これは当たり前のことで、OBになったりロストボールになったりする辺りが、いいライであるはずがない。
平らなティグラウンドから、しかもティアップしたボールでさえ、曲げてしまうのがド素人なのである。まして深い草が繁茂していたり、ベアグラウンドだったりする場所から、どうしてわれわれが犯したミスを挽回できるようなショットが打てようか。
そういう次第で、ルールが“暫定球”を宣言して打つことを許している以上、もっと活用しなければ嘘なのである。
■暫定球■
使えば往復400ヤードにもおよぶ疲れるだけの無益な疾走をしなくても済むのに、ゴルファーからはあまり歓迎されてはいないらしい、ルール上の措置。
(><)
私はこのような本から知識を得ているので、ボールの行方があいまいな場合は“暫定球”を積極的に打たせてもらっています。
しかし中には嫌な顔をする同伴者がいたりします。暫定球を打たず“前進4打”ならまだしも“前進3打”でカウントする人も中にはお見かけします。
前進4打は救済ですよね。もう一度やり直したらOBを何発打つかわからないのがアマチュアのレベルですから。この文章を読んでいただき“暫定球”に対する考え方を改めるきっかけになれば幸いです。
ki銀次郎
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