2015年10月7日水曜日

◆キミが忘れてしまっても私は決して忘れない



キミはきっと忘れてしまうでしょう。
私の抱っこが何よりの安らぎだったこと、
おぼつかない足で私の姿を追い求めてくれたこと、


私が読んであげたたくさんの絵本、一緒に滑った滑り台、
キミの成長とともに新しい記憶に上書きされて、
キミは忘れてしまうでしょう。


母と子が一番濃密に過ごすこの記憶を、
今の私がそうであるように大人になるまで持っていけない。


子どもの立場では分からなかった、忘れられてしまうことへのさみしさ。
でもキミと私が過ごしたこの濃密な時間があるからこそ、
これからのキミを愛し続けることが出来るのかな、なんて思う。
キミが忘れてしまっても、私は決して忘れない、だって、



それは私の一生の宝物だから。





(><)
幼少期は毎晩一緒にお風呂に入り、小学校3年生からは一緒に少年野球をやった息子。今は大学1年生。


中学1年生のときに1回だけブン殴った。家の屋根が吹き飛ぶほど大きな声で叱った。わたしは今も後悔していない。


それからの中学、高校の5年間はほとんど親子の会話もなくすごしてきた。そして今年大学1年生。


進路相談は妻にだけしていた。その息子は今、大学でわたしが学生時代にやっていたアメリカンフットボール部へ入部。毎晩帰宅は0時過ぎ、最寄駅から40分歩いて帰宅する。


会話こそないが、毎日、毎日、少しずつ強くなろうとしている。
ときには車で迎えにいってやりたくもなるが、強くなろうとしている息子を、「わたしのほうから弱くしてはならない」と自分にいい聞かせ、我慢してこちらから助け舟は出さないでいる。


息子と濃密に過ごしたのは、わたしが少年野球の監督をしていたときだったと思う。
息子は忘れてしまっても、わたしは決して忘れない、一生の宝だから。

ki銀次郎

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