2014年11月4日火曜日

あなたに似たゴルファーたち(伊集院静)

ゴルフは絶望のくり返しであるとは、
プレーヤーなら誰もがしっている。

それでも私たちは、
次の日曜日にはバッグを担いで

近くの練習場に出かけていくのである。




“10年目の風の日”

4人それぞれが新橋の会社に勤務をしている。
月に一度お昼休みに集まり、週末のゴルフの約束を確認をするという、どこにでもありそうな話。



その中の1人が、35歳までの約束で親父の会社を継ぐために、
会社を退職して田舎へ帰るので、最後のゴルフでこんな会話があった。



「お前がいなくなるとこのメンバーの軸がなくなる気がする」



『そんなことないさ。今年で皆ゴルフをはじめて10年だ、追い風もあったがむずかしいむかい風もあった。それを皆それぞれが乗り越えてきたんだ』



『俺は自分がどうしてこんなにゴルフに夢中になったのか、その理由が最近ようやくわかりかけてきた』



その理由は何だい?



『一から十まですべてを自分で成し遂げる。他人のせいにできることなんか何ひとつない。その潔さだよ』



スコアーはどうでもいいんだ。それを成し遂げた時に、誇りみたいなものが俺の中で湧き出るんだ』



そして、それをともに共有したパートナーが
いたってことさ。
伊集院静

(><)
私も大学時代の同期とプレーするのが一番すきです。
この仲間はみんなマナーがよく、私を楽しませてくれるのです。



特に雨の日のゴルフが大好きです。
お互いにずぶ濡れになってゴルフをしていると、大学時代に泥だらけになってアメリカンフットボールの練習や試合をしていたころの、そのときの泥だらけの友人の顔が自然に頭に浮かんできます。



これは、今と昔の同じ時間を共有した者にしか味わえないものなのでしょうね。
今こうしてこの歳になっても、ずぶ濡れになってできるゴルフがあるって幸せです。
私も仲間には心から感謝しています。
ki銀次郎

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