キャディさんにおんぶに抱っこではなく
自分の推理力と判断力を総動員して
コース設計者と対話する。
そうすればゴルフはさらに楽しく、味わい深くなる。(中部銀次郎)
“銀次郎のギャンブル”
中部銀次郎が林から脱出するとき、常に安全ルートをチョイスし、
決して無謀なギャンブルはしなかった。
その結果、一度たりとも木にぶつけたことがなかった―というのは
有名な逸話である。
と証言するのは銀次郎の一子、隆である。
「父も人の子、無理を承知でギャンブルせざるを得なかったこともあるはずです」
パーでは勝てない、バーディ勝負にいかざるを得ない。
しかし、ボールは林の中・・・・・
そんなときほんの僅かな隙間を通してピンを狙ったことがあるはずだと隆はいう。
「ただし万が一、木にぶつけても傷口が浅いのは木の右側か左側か・・・・・そこいらへんは打つ前に十分吟味したんじゃないでしょうか」
滅多にギャンブルをすることはなかった。
だが、やるとなったら万が一の備えも怠らなかった。
先の先まで読んで敢然と勝負に出た。
そんな戦い方を貫いた結果、中部銀次郎は結局一度も木にぶつけることはなかったという伝説が残ったのである。
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