2013年9月3日火曜日

“中部銀次郎の第一打”

プロも憧れた伝説のアマチュアゴルファーは、

こうして強くなった!(中部銀次郎)
“好きなもの、嫌いなこと”
中部銀次郎は写真、帽子、人混みが嫌いだった。
だから家族揃ってのスナップはほとんどない。

人混みが嫌いだった。
大勢の人が集まる宴席なども大の苦手だった。
大切な後輩である湯原信光の結婚式にさえ出席しなかった。

車、ラジコン、酒はかなり好きだった。

ではゴルフに関しては?
マナーの悪いゴルファーを中部銀次郎は何より嫌った。

ごく当たり前のエチケットさえわきまえず、道具の自慢を声高に語ったり、スコアの優劣のみに執着する似非(えせ)紳士に辟易(へきえき)していた。

だからといって彼らに対して、あからさまにいやな顔をすることはなかった。

中部銀次郎は、ただ黙々と自分がやるべきことをやり続けた。

バンカーショットの後は、入った時よりきれいになるほどきっちり均して出た。

使った洗面台は水滴ひとつ残さないまでに完璧に磨き上げた。

他人(ひと)のためもあるが、きちんと後始末をすることが、自分自身にとって心地よかったからである。
中部銀次郎

似非=似ているが本物でない、二セ物である。
辟易=ひどく迷惑してうんざりすること。嫌気がさすこと。閉口すること。

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