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昨日まで私はイチローが好きになれなかった。それまでも安打記録を塗りかえるたびにインタビューは拝見していました。その度に感じていたことは、王さんや長嶋さんと違うよな。もっと笑えばいいのに、インタビューの答えまでもストイックな表現をし、笑顔すら見せないでいた。
プロなんだから、人気商売なんだからもっと気さくになれよ!なんて思ってイチローを見ていました。
しかし、昨日の記者会見を見て、記者会見のイチローの言葉を聞いて超アスリートのこだわりを教えられた気がしました。「イチロー今までごめん」そんな気持ちになりました。心から3000本安打おめでとうございました。
ki銀次郎
「この2週間強、ずいぶん犬みたいに年取ったんじゃないかと思うんですけど、あんなに達成した瞬間にチームメートたちが喜んでくれて、ファンの人たちが喜んでくれた。僕にとって3000という数字よりも僕が何かをすることで僕以外の人たちが喜んくれることが、今の僕にとって何より大事なことだということを再認識した瞬間でした」
「人に会いたくない時間もたくさんありましたね。誰にも会いたくない、しゃべりたくない。僕はこれまで自分の感情をなるべく殺してプレーをしてきたつもりなんですけども、なかなかそれもうまく行かずという、という苦しい時間でしたね」
「瞬間的に成果を出すことはそれでも出来る可能性はありますけども、それなりに長い時間、数字を残そうと思えば、当然、脳みそを使わなくてはいけない。まぁ使いすぎて疲れたり、考えてない人にあっさりやられることもたくさんあるんですけど、でも、それなりに自分なりに説明はできるプレーをしたいというのは僕の根底にありますから、それを見ている人に感じていただけるなら、とても幸せですね」
「うまくいかないことが多いからじゃないですか。これはもし成功率が7割を超えなくてはいけない競技であったら、辛いと思いますね。3割で良しとされる技術なんで、まぁ打つことに関しては。これはもういくらでも自分の『志』と言ったらちょっと重いですけども、それさえあればその気持ちが失われることはないような気がしますけどね」
「けっこうしんどかったですからね。特にこの何日かは。その僕の中でまだまだこれから、という気持ちがあったら、それは残念なことだと思うんですよね。まぁこの先は、子供の時のようにとは、そこまではもちろん行くことは出来ない。プロである以上。それは不可能なことですけども、その時の立場というのも影響しますけども。今まぁ4番目の外野手というポジションなので。もう少し感情を無にしてきたところをなるべく嬉しかったらそれなりの感情、悔しかったら悔しい感情を少しだけ見せられるようになったらいいなというふうに思います」
「え、達成感って感じてしまうと前に進めないんですか。そこが僕にはそもそも疑問ですけど、達成感とか満足感っていうのは僕は味わえば味わうほど前に進めると思っているので、小さなことでも満足感、満足することっていうのはすごく大事なことだと思うんですよね。だから、僕は今日のこの瞬間とても満足ですし、それは味わうとまた次へのやる気、モチベーションが生まれてくると僕はこれまでの経験上信じているので、これからもそうでありたいと思っています」
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