キャディさんにおんぶに抱っこではなく
自分の推理力と判断力を総動員して
コース設計者と対話する。
そうすればゴルフはさらに楽しく、味わい深くなる。(中部銀次郎)
“なす術を知る”
初心者はどんなライからでも同じような打ち方を試みて失敗する。
パー5のセカンドショットなら判で押したようにスプーン!
ピンが見えたらそこが斜面だろうが林の中だろうがピン一直線に
打っていく!・・・しかもいつもフルショット・・・。
「無理を承知で」というよりは、
「その状況に応じた、なす術を知らないからそうなってしまうのです」
だがある程度の経験を積んでくると、厳しいライから長いクラブを
振り回して距離を欲しがることの無謀さに気がつくようになる。
ハザード越えのようなプレッシャーのかかる状況で、
ギリギリのピンを狙うことの確立の悪さを避けるようになる。
クラブを短めに持ったり、クォーターショットを試したり、
あえてピン方向を諦めたりして、その状況に対処しようと工夫をし始める。
ショットのレベルが上がると同時に、自分なりになす術を知るようになるのである。
「つまりゴルフは技術力のアップばかりじゃなく、知力アップも大切な要素となっている訳です」
練習場で10発に1発しか出なかったスーパーショットをラウンド中に求めてしまう。
「ゴルフは特に勝負の場面ではそこは“異常な世界”ですから」
「異常の中で、いかに正常を保つか」
おのれの心に湧いてくる欲という名の敵をおとなしくさせること。
冷静に状況判断し、自分の技量以上のショットを求めないこと。
「言い換えれば自分との駆け引きに勝つということです」
なす術を知り、それを淡々と貫き通せたとき、スコアカードには
思いがけない好スコアが残っているのである。
中部銀次郎
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