2013年12月20日金曜日

“中部銀次郎の攻め方、狙い方”

キャディさんにおんぶに抱っこではなく
自分の推理力と判断力を総動員して
コース設計者と対話する。

そうすればゴルフはさらに楽しく、味わい深くなる。(中部銀次郎)
“流儀”

中部銀次郎は下関GC、廣野GCなどを経て後に東京ゴルフ倶楽部に移った。


その東京ゴルフ倶楽部、5番ホール、Par5、ティショットの出来次第では2オンも狙いにいける。


だが銀次郎は決して2オンにチャレンジすることはなかった。
かたくなに2アイアンを手にしてグリーン手前の花道に運んでいた。


しかしあえてチャンスに背を向けることもないのでが?


「仮に2オンに成功したとします。すると心が必要以上に高揚してしまいます」


「左右の危険なハザードを巧みに避けて、せっかくグリーンを捉えたのだから」


「ここは是が非でもと欲を掻く。その結果、案外3パットの罠に落ちたりするものなんです」


それに比べればアイアンで花道に運んで、アプローチで寄せ、
1パットのバーディで納めることのほうが、はるかに安全であり、
確実であり、何より心が無用に波立たない。


でも、アプローチが確実に寄るとは限らないのでは?
だったら少々のリスクを冒してでも2オンを狙いに行ったほうがいいのでは?


「それはアプローチの技術に不安があって、早く乗せて安心したがる発想じゃないでしょうか」


技術の無さが無理を呼ぶ。


銀次郎はアプローチを確実にするための練習に研究と努力を惜しまなかった。


セカンドショットでハザードに届かないクラブを手にするのを
絶対の選択にした。
確率の高さを追求して究めるゴルフがしたい。

やがてそれが“銀の流儀”となった。


そして今日も至極穏やかな形でバーディを取った。
中部銀次郎

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