【銀座 伊藤由美ママ 男の粋は心意気】
些細なことですぐキレるのは、いまどきの若者や子どもばかりではありません。
いい大人のなかにも、感情をすぐ爆発させる人はいますよね。みなさんも職場に、友人や知人に、地域の集まりや趣味の仲間のなかに、思い当たる人がいるのではないでしょうか。もちろん銀座のクラブも例外ではありません。
女の子のちょっとした言葉尻をとらえて「なんだその態度は」と気色ばんだり、グラスを倒したぐらいで「何やってるんだ!」と怒声を上げたり、大勢のお客さまがいらしててんてこ舞いのときに「ママがテーブルに挨拶に来ない」といって不機嫌になられたり・・・・・そういったお客さまも、ときはいらっしゃいます。
もちろん、こちらのミスですからお詫び申し上げますが、正直なところ「何とまあ、心の狭い、度量の狭い方だろう」と思ってしまいます。
人間ですから誰だって、頭にくること、嫌なことはあるでしょう。自分の意見や好みを否定されれば、ムカッとくることもあります。でもそんなときなんですね。その人の“心のキャパシティ”がわかるのは。
些細なことであからさまに不機嫌になる人。自分と異なる意見を言われるとムキになって反論する人。自分が気に入らないことがあると烈火のごとく怒る人。心のキャパシティの狭い人は、すぐに感情を荒立てています。
では心のキャパシティの広い人はどうするか。
“笑って軽く受け流す”のです。
たとえばおすすめのレストランの話になったとき、相手が「あの店のどこがいいんだ?味もイマイチだし、接客の態度もなってないし」と、あなたのお気に入りのお店を否定してきたとしましょう。
瞬間湯沸かし器のごとくカチンときて、「きみが味オンチなだけだろう?どんなセンスしてんの」と感情的になってしまうのが狭い人。
一方、広い人は「そうなの?僕のときはそんなことなかったよ。いい店だと思うんだけどな~」と笑って軽く受け流すことができるのです。
クラブの女の子がグラスを倒してお酒をこぼしてしまっても「今日はグラスも生きがいいね」とそのミスを受け流し「君の服は大丈夫?」と気遣える。
ママがなかなか席につかなくても「ハハハ、大物は最後って昔から決まっているんだよ」と気にも留めない。
たとえそのことでプライドを傷つけられたとしても、意に介さず笑って、右から左へと受け流すのです。
大人の“ゆとり”を持っているお客さまがいらっしゃる席は、いつも和やかで明るい話題が絶えません。
そして、そういう立ち居振る舞いは、やはり人望が厚い人、部下に頼られ、上司に信頼されている人、仕事ができる人に共通しているのです。
笑って意に介さない心のゆとりは、言葉を変えれば“他者を許せる寛容さ”のこと。
逆に、すぐに腹を立てて感情的になるのは、自分に自信がないことを周囲に大声で宣言しているようなものなのです。
些細なことで腹を立てるなんて大人げないこと。周囲を殺伐とした空気にしてしまうだけです。
心にゆとりをもち、笑って軽く受け流す。
これぞ“大人の心意気”なのです。
(銀座・クラブ由美 オーナーママ 伊藤由美/朝日新聞デジタル「&M」)
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“短慮功をなさず”短気な振る舞いは、往往にして失敗の種となり後悔のもとである。人間は簡単に腹を立てたり、一時的な感情のままに性急に判断を下すべきではないという教訓。
わたしはこの10年くらい、怒らないよう怒らないように生活しているつもりです。
最近は怒った顔や声を見るのも聞くのもストレスが溜まります。
人間は生活に欠かせないのは“笑顔”なんです。笑顔でいれば人が寄ってきます。笑顔でいれば心も体も健康でいれと思います。
ki銀次郎
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