プロも唸った
伝説のアマチュアが
やさしく寄せる
アプローチの極意を伝授
~3パットが出たら~
1987年(昭和62年)の日本アマチュア選手権。
中部銀次郎は初日をパーで回り4位につけていた。
翌2日目、インからスタートした銀次郎は出だしでいきなり3パットのボギー。
さらに3ホール目で再び3パットボギーを重ねてしまった。
序盤での3パットふたつは深刻なダメージである。
ゴルファーによってはパットの調子が完全に破綻し、ボロボロとスコアを崩していきかねない。
だが銀次郎はこう考えた。
『終わったことを嘆いても仕方がない!』
さらにこうも思った。
『そのうち思いもかけない長いパットが入ってくれるかもしれない』
なぜならゴルフは“運と不運”が相身互いになるゲームだから・・・・・
銀次郎の予感はすぐ次のホールで的中した。
寄れば御の字というべき下りの長いパットがど真ん中からカップインしてバーディ!
瞬く間にスコアをひとつ戻したのだ。
こんなとき並みのゴルファーなら興奮せずにはいられない。
なにしろ大ラッキーパンチが命中してしまったのだから。
しかし銀次郎はまったく違った。
『この長いパットが入ったことで今日の“運と不運”の帳尻は合った』と考えた。
3パットしても慌てたり騒いだりしなかったのと同様、ラッキーパンチが入っても柔らかにやりすごす・・・
それが終始一貫した銀次郎のゴルフスタイルだった。
中部銀次郎
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