2015年3月10日火曜日

ガッツポーズ禁止!(香川・英明野球部)

香川県・英明野球部が2015年、春の選抜高校野球大会に初出場する。
英明野球部には、2005年創部以来、厳しく守られてきた掟(おきて)がある。

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練習を取材するため同行グラウンドを訪れたときのこと。
チームの集合写真を撮影するためカメラを構え
「右手でガッツポーズ、お願いしまーす」と要望を出した。


すると冨田勝貴主将が毅然とした口調で
「できません。禁止です!」。
そう、このチームはガッツポーズが御法度なのだ。

2005年の創部から指揮を執る香川智彦監督(57)が定めたルール。理由を聞くと、ある新聞記事のコピーを手渡された。
それは09年に他界した作家・海老沢泰久氏が生前に執筆したコラム記事の一つで、1978年のヤクルト-阪急の日本シリーズ第7戦について書かれていた。


六回にヤクルト・大杉勝男が放った左翼ポール際への本塁打をめぐり、阪急の上田利治監督がファウルだと1時間19分に渡って猛抗議した、球史に残る一戦だ。


その記事がいつごろ書かれたものかは確認できなかったが、おそらく05年頃のものだと思う。
この試合の再放送を見たという海老沢氏は、日本シリーズの行方を決定づける本塁打を放った大杉が淡々とベースを一周する姿に注目。


少なくともこの時代には、本塁打を誇ってガッツポーズをするような習慣は野球界には存在しなかったと指摘する。
ところが現状はどうか。プロ野球はおろか、高校野球でも腕を突き上げる行為が当たり前になっているではないか。
対戦相手に敬意を払うという意識が失われてしまったと、海老沢氏は嘆くのである。


この記事に感銘を受けたという香川監督は「相手に対する敬意というのは、時代が変わっても忘れてはいけない」と力説する。

ただ、そのことはガッツポーズを禁止した「2番目の理由」なのだそうだ。
では、最大の理由は何か。
57歳のベテラン指揮官は、「次の塁を狙うため」と明かした。


たとえば二塁打を放った選手がベースに滑り込んだあと、ベンチの仲間に向かってガッツポーズを繰り返す。
高校野球でもよく見かけるシーンだ。


1点を争うような接戦、しかも終盤の緊迫した場面なら、その仕草はより派手になる。

「これがだめなんです。ボールインプレー中に球から目を離すのがいけない。中継プレーの途中でカットマンがボールをこぼしているかもしれないでしょう。それを見落として、三塁を奪えない。結果、大事な1点を取れなかったということが、これまでどれだけあったか」。


香川監督は、ガッツポーズがもたらす実戦面での弊害を力を込めて語った。

そういえば昨秋の四国大会、英明ナインは初優勝の瞬間も大はしゃぎすることなく、見ている側が拍子抜けするほど静かにホームベース横に整列していた。


普段から徹底されているからこそだろう。
掟はしっかりと守られていたのだ。


「それは甲子園でも同じでしょうか?喜びのあまり、思わず腕が高く上がってしまうこともあるのではないでしょうか?」。
筆者が聞くと、香川監督は自信満々に答えた。


 「選手たちは絶対にガッツポーズはしません。たとえ甲子園で優勝してもです」


MAX141キロのエース左腕・田中寛大投手(3年)は球威と安定感があり、ウエートトレーニングで鍛えられた打線もパワフルだ。「目標は、まず1勝」と冨田主将。英明ナインが塁上で見せる抜け目のない姿勢、そして勝利のシーンに注目したい。
(デイリースポーツ・浜村博文)

(><)
2年生の時に東東京代表として夏の甲子園に出場を果たしている野球部の出身だが、ゴルフをやって感じることがある。


スポーツによっては相手チームや選手に対して、反則を誘発することが多々ある。
また、“相手のミスに付け込む”という言葉が存在するように、相手チームの失敗や選手のミスを喜ぶ傾向がある。


しかしゴルフは違う。
必ず自分に返ってくるので、相手のミスを喜んでいたのでは強いゴルファーにはなれない。
むしろ、ライバルがここぞという場面でのバーディパットなら
「入れてこい、俺も入れ返してやる」と気持ちが必要になってくる。


ライバルに対し敬意を払うスポーツマンシップこそ、いま見直さなければならないのではないだろうか?
選抜高校野球大会は、英明高校に注目応援したいと思いました。

ki銀次郎

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