“100叩き男”が大会にかけた思い。
「父としての背中」
2014年男子プロゴルツアー「東建ホームメイトカップ」が多度カントリー倶楽部(名古屋)で開幕を迎えた。
この大会で珍事が起こった。
今大会に主催者推薦で出場した大津将史が合うと53・イン48“101”を叩いた。
これまでの国内男子ツアーにおける1ラウンドでの最多スコア記録は、1987年に鈴木規夫が記録した“122”。
しかしこれはスコアカード記入欄の9番ホールに誤ってハーフの合計スコア“42”を書いたミスであった。
なぜ大津将史がレギュラーツアーのトーナメントに出場したかというと、
今年で42歳になる大津の同世代は片山晋呉や宮本勝昌である。
美濃加茂高校在学時に残した成績は片山、宮本と比べるまでもないが、彼らと同じ「日本ジュニア選手権」に出場した経験を持っている。
「本当はゴルフをしたかったけど・・・」
高校時代に「日本ジュニア」に出場するような選手は大学に進学して学生ゴルフを継続するのが一般的だが、大津が選んだ道は“起業”。
最初は自身の生活のため、途中からは授かった3人の娘のため。
大津はゴルフという道を一時捨てて家族のために仕事に打ち込んできた。
そんな大津にとって1つの転機となったのは、日本ゴルフツアー機構による国内男子ツアー予選会“QT”が実施されるようになったことだ。
これまで大津は3度QTを受験し、ツアー出場権を得ることはできなかったが、フ
ァーストQTを突破することでプロ転向を果たした。
40歳まで仕事に打ち込み続けた大津は振り返る。
家族のために働いてきたが、果たして娘たちに自分の姿はどのように映ったのか。
そして思い至る。
「父として娘に背中を見せたい」
今大会は知人の紹介で知り合った菅原文太氏の推薦もあって出場が実現した。
大津にとって人生初のプロツアーの舞台。
ツアーのコースセッティングの厳しさ、そして選手のレベルの高さに、出場に対し二の足を踏んでいたが、
菅原氏の「子供のために出ろ!」
という言葉に背中を押されて出場を決意。
昼夜を問わず練習を重ねて準備した。
結果として不名誉な記録を作ってしまった大津だが、
「悔いはないです」と1日を振り返った。
傍からみれば格好悪い姿だったかもしれないが、最後まで一生懸命にプレーする姿を家族に見せることができたからだ。
家族を想い、戦い続けた男の生き様があった。
優勝や賞金とは全く無縁だが、ここに一人の男の開幕戦があった。
(><)
私のにも今年中学1年生になる娘がいる。
果たして父親の背中を見せられているかどうか?と言われれば自信がない。
大津プロのようにいつかはオヤジの背中を見せたいと思う。
ki銀次郎
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