2014年12月16日火曜日

中部銀次郎のグリーン周り

プロも唸った
伝説のアマチュアが
やさしく寄せる

アプローチの極意を伝授


~パット3点セット~


パットほど・・・・・雑念に惑わされやすいゲームもない。
事前に十分ラインを読み、素振りでタッチを予行演習したつもりでも、いざ構えて打とうした途端、これでもかといわんばかりにあれこれの思いが去来する―。



「でも外したらみんなに言われるな肝心の場面で勝負弱いヤツだって!」
「いやいやそんなことより、タッチとラインに集中しなきゃ!」
「これを入れれば今日のコンペに勝てそうだ!」



「前のホールでビビッて、どショートしたから今度は強めに打たなきゃ!」
「でも下りだから、強すぎると大オーバーしそうだな」
「かと言って弱すぎるともう一度下りを残すし・・・・・」



「まずいよ・・・アドレスが長すぎて体が強張ってきちゃったよ!」
「打たなきゃ!」
「こんなの入るか入らないのかどっちかなんだから!」



『その通りです』



『長くアドレスしていれば、それだけ感性は鈍ってしまいます』
『あれこれ迷うより、覚悟を決めて打ってしまった方が、良い結果が得られるものなんです』



「それでもいざ打とうとすると、心が千々に乱れるんですよ!」



『それならせめて最低限のチェックポイントに気持ちを集中させてみたらどうでしょう?』
『私の場合は“左手の小指”がしっかり握れているかどうかを、まずチェックします。ここが緩んでいると、いい転がりをしてくれません』



『カップ近くでラインに負けてしまうようなパットは、小指が緩んでいる証拠です』



『次に姿勢、パットが不調の時は、知らず知らずのうちに前かがみになっていることが多いものです』
『姿勢が悪ければストロークも不安定になりやすい。ラインにうまく打ち出せない時は、姿勢に問題ありです』



『最後に見落としがちなのが“全体のテンポ”です』
『不安や焦りがあると、なぜかしらセカセカした落ち着きのない動作になりがちです』
『スウィングスピードもせっかちになって、最初のひと転がりでボールが跳ねたりする』
『あるいは、せっかくカップに届いても最後に蹴られて悔しい思いをすることも少なくありません』



「左手の小指、姿勢、そしてテンポですか!」



『その3点セットが、ちゃんとしていれば結構ナイスパットになるもんだと、私は高をくくることにしています』
中部銀次郎

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