2015年7月23日木曜日

◆ゴルフカートにボールを当てた

共用のゴルフカートの取り扱いについての質問をよく受けます。
動いているカートに球が当たった場合、止まっているカートに球が当たった場合、同伴競技者がリモコンを押していた、同伴競技者が乗っていたカートに球が当たった、など様々な事例があります。 
http://www.jga.or.jp/jga/jsp/column/news_detail_7523.html



このような事例について、規則上どのように裁定するのかは、皆様が思っているほど複雑ではありません。
共用のカートの取り扱いを理解するために大きく分けると次のつに区別されます。 

(1) 動いている共用のカート 
そのカートを動かしている人の携帯品となります。
なお、共用のキャディーが動かしていた場合は、関連した球の持ち主の携帯品となります。 

【例】 
① Aが動かしているカートはAの携帯品となります。 
② 共用のキャディーが動かしているカートにAの球が当たった場合、そのカートはAの携帯品となります。 

(2)
 止まっている共用のカート 
関連した球の持ち主の携帯品となります。 

【例】 
B
が動かして止めてあった共用のカートにAの球が当たった場合、そのカートはAの携帯品となります。 

重要なのは、共用のカートが動いていたのか、止まっていたのか、そして動いていた場合は誰が動かしたのか、ということであり、誰が乗っていたのかは関係ありません。 
Aが動かした共用のカートにB,Cが乗車していても、そのカートはAの携帯品となります。 
Aが動かした共用のカートは動いているときはAの携帯品。止まったときは、関連した球の持ち主の携帯品となります。 

【事例】 
① スルーザグリーンで、Aが動かしている共用のカートにBがストロークした球が当たった。 
BAの携帯品に球を当てたので罰はなく、その球はあるがままの状態でプレーしなければならない(規則19-1) 


② スルーザグリーンで、Bが動かした共用のカートが止まっていて、そのカートにAがストロークした球が当たった。 
Aは自分の携帯品に球を当てたので打の罰を加え、その球はあるがままの状態でプレーしなければならない(規則19-2) 


③ スルーザグリーンで、Aの動かしている共用のカートが、止まっているBの球を動かした。 
Bの球はAの携帯品によって動かされたので罰なしにリプレースしなければならない(規則18-4) 


④ スルーザグリーンで、共用のキャディーがだれからの指示もなく動かしているカートが、止まっているAの球を動かした。 
Aの球は自分の携帯品によって動かされたので、打の罰を加え、その球はリプレースしなければならない(規則18-2a) 


⑤ スルーザグリーンで、共用のキャディーがAの指示のもとに動  かして動いているカートにBがストロークした球が当たった。 
⇒そのカートはAの特定の指示により動かされているのでAの携帯品となる。 
B
罰なしに球はあるがままの状態でプレーしなければならない(規則19-1) 

(><)
前々回のゴルフプレーで、同伴競技者が打った球がゴルフカートに当たりました。
これを機会に正しいルールを理解しようと思い掲載します。



カートにボールを当てた人の打一声が
「無罰だよな!」
本人も明確なルールと概念を理解しておらず発した言葉です。
わたしはこういう言葉が大嫌いなんです。



「ゴルフはすべてにおいて自分に有利にものごとを判断してはいけない」
「礼儀正しさとスポーツマンシップを常に示しながら、洗練されたマナーで立ち振る舞うべきである」
このようにルールブックに示されています。



カート、それもグリーン方向に停まっていたわけではないので、明らかなミスショットです。


「無罰だよな!」と言葉を発する前に、
「俺はなんて未熟なんだ、グリーンを狙っているのにすぐ横にあるカートに当てるなんて、練習が足りないな」
こう思うくらいにならないと、ゴルフは上手くならないのと違いますか?

ki銀次郎

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