プロも唸った
伝説のアマチュアが
やさしく寄せる
アプローチの極意を伝授
“バンカーショットのおまじない”
「さすがは中部さん、見事なバンカーショットですね!」
『いいえ、ことバンカーショットに関しては、子どもの頃が一番うまかったと思います』
『あの頃はボールが飛ばずグリーンを狙ったボールがバンカーにしょっちゅう捕まっていました』
『おかげで私はかえってバンカーがとくいになったんです』
『むずかしいことを考えずピンを本気で狙ってチップインさせたりしていました』
『ところが年を重ねるにしたがって、私は余計なことを考えるようになりました』
『新しいサンドウェッジの性能だとか、その日の砂質とか、ピンまでの距離とか、グリーンの傾斜や目だとか・・・・・』
『考えても整理がつかないほどの情報を抱え込んで、消化不良になりながらショットに臨み、挙句にバンカーが子供の頃より下手くそになってしまったんです』
「そこからどう立ち直ったんですか?」
『もう少年の頃の無心にもどることはできません』
『でも無欲になることはできると気づいたんです』
『そこで私は、欲と見栄を断ち切ろうと心に決めました』
『バンカーに捕まったら、とにかく一発で出ればいい』
『それだけ念じてショットに臨むようにしたんです』
「それだけですか?」
『いいえ子供時代と違ってちょっとだけおまじないを自分自身に言い聞かせています』
「おまじない?」
『ボールを左目で見ること――です』
「なるほど左目で見れば、しゃくりに行かない、正しいアドレスになるというわけですね」
『子供の頃は自然にできていたんだと思いますが、大人になると情報がやたら入ってきて混乱する』
『その情報に飲み込まれないための、いわば“おまじない”というわけです』
余計なことは考えず、見栄と欲を断ち切る。
中部のバンカーショットはそんな澄み切った心から放たれていたのである。
中部銀次郎
(><)
バンカーショットに限らず、意図的に無欲になる“おまじない”は
個人でもっていたほうがよいと思います。
3年前に横田真一がキャノンオープンで優勝したときは、竹林を見ては深呼吸して気持ちを落ち着かせていたといっていました。
交感神経と副交感神経のバランスを保つことで平常心を維持できるらしい。
私もミスショットの後で気持ちを切り替えるために、意識して空を見たり、花をみたりするようにしています。
ki銀次郎
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