2014年6月4日水曜日

“中部銀次郎の攻め方、狙い方”

キャディさんにおんぶに抱っこではなく
自分の推理力と判断力を総動員して
コース設計者と対話する。

そうすればゴルフはさらに楽しく、味わい深くなる。(中部銀次郎)




“視線の手品”


「中部さんウソついていませんか?」
わたしがウソつき・・・・・?

「だって以前こう仰ってたじゃないですか?“私はインテンショナルにボールを曲げることを禁じた”と」



「なのに今日のラウンドではスタイミーな木を避けてドローやフェードを打ち分けていらっしゃった」



『確かに私はそういうボールを打ちました』
「ホラ、やっぱりウソつきだ!」



『でも私のスタンスはどうでしたか?グリップやスウィングはどこか違っていましたか?』



「どのショットのときもまったく同じでした」
「でも必要に応じてドローやフェードが出ていた。何か手品でも使っているんですか?」



『私もかつてクローズスタンスでドローを打ってやろうとか、ウィークグリップでスライスを掛けてやろうと、あれこれ試みたことがありました』



『しかし作為的な曲げ球は練習場では打ち分けられても、本番になったらなかなか思い通りにはいきません』



『・・・・・というより少しでも打ち損じると、とんでもないミスにつながってしまう』



『そういう苦い経験から私は作為的にボールを曲げることを自分自身に禁じたのです』



「作為的にボールを曲げることはしない」
「なのに必要に応じてドローやフェードが出る」
「そんな夢みたいなことがどうして出来るんですか?」



『ボールのどこを見るかで!それだけで球筋が変わるんです』
『ドローが打ちたい時はボールの一番外側を見ます。フェードを打ちたい時はいちばん内側を見ます』
『ただしスタンスもグリップもスウィングも何も変えません』



「信じられないけど・・・・・」



『やってみると意外に意図通りのボールが出てくれるでしょう?』
『あるいは意図通りに曲がってくれなくても、とんでもないミスが出ないところがこの方法の優れたところなんです』



ゴルフはなるべくシンプルな方がいい!
だから、たとえボールを曲げたくても作為的には何も変えない。



だが視線を変えるだけ、
それだけで青空に違った軌跡を描くことができる。



人間の持つ潜在能力の素晴らしさに己を委ねて
中部はときにボールを曲げていたのである。
中部銀次郎


(><)
我々アマチュアのゴルフは、
「人間の持つ潜在能力を殺していると思う」
グリップ、スタンスにはじまり、スウィングにおいては
ヘッドアップだのスエーだの、べた足がいい、脇を絞めろ、
など・・・・・・



30m離れた者どうしでキャッチボールをしても、ちゃんと相手の胸に投げられる。



5m離れたゴミ箱にダイレクトで丸めたティッシュを放り投げて入れることができる。



車の運転をしていても、感覚だけでハンドルを切って正確に曲がることができる。



人間の潜在能力をもっと生かしてゴルフをしたほうがいいと思う。
人間の潜在能力はコンピュータより優れている。



潜在能力でゴルフをしている代表がバッバ・ワトソンではないでしょうか。
バッバ・ワトソンはレッスンプロに習っていないと聞きます。
球をすべて曲げてうちます。



ゴルフは真っ直ぐ打とうとするから曲がる。
池やバンカーを避けようとするから入れてしまう。
潜在能力が優れているがゆえにおこる現象だと私は思います。



どんなスタンスをしていても、
どんな構えをしていても、
どんなグリップをしていても、
46インチ離れたところに置かれたボールに当たらない人はいません。



もっと自分の潜在能力を生かしてゴルフと向き合ったらいかがでしょうか。
但しグリップだけは“正しいグリップ”を学ばないと、上達は遠回りすると思います。
なぜならグリップは「唯一の道具との接点だからです」
ki銀次郎

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