2015年10月6日火曜日

井上誠一のコース設計論と攻略ルート

――コース設計の心得――

私は日本の美しい自然の中でのゴルフ場設計の仕事に誇りを持っている。
この一生涯の仕事が安易な妥協で無になってしまう。


「井上のコースはこの程度か・・・・・。」と言われる。
そう評価されない為にも自分自身で常に納得のゆく仕事を厳選してきた。
井上誠一



第5章 バンカーの持つ意味と性格

~サイドバンカーの例~

サイドバンカーの実例として、愛知県春日井カントリークラブを例にして考えてみよう。
東コースの1番ホールは415ヤード・パー4である。
http://www.kasugai-cc.com/courses/


このフェアウェイ右250ヤード辺にあるバンカーがサイドバンカーの性格を持っている。


つまり、左にいった時にグリーン手前のバンカーがグリーンをがっちりガードしているので、この方向からだと大きいクラブを持ちながらもグリーン上にボールを落とすと同時に止めなければならないという高度のテクニックが要求される。



当然、最良のルートは、フェアウェイ右サイドバンカーの横ということになるわけだ。
このポイントを仮に右にはずしたとすれば、バンカーにくわれ、左にはずすとグリーンを狙うにはバンカー越えになる。


ポイントを狙ってはずしたらそれなりの罰はやむを得ないことであり、それ故にゴルフの味わいの深さが出てくるというものである。


これが、多少、左右にぶれてもグリーンを攻めるに苦労がないようでは、そのコースの設計面での甘さがあり、よいコースとはいえない。


バンカーを池に変えて、サイドバンカーの性格を強く表しているものでは、札幌ゴルフ倶楽部輪厚コースの2番ホールなどが挙げられる。
http://www.sapporo-gc.or.jp/wattsu/course/course02.php#2




(図)多少、左ドッグレッグのホールで、その曲りのところに池があり、攻める者はこのすぐそばを狙うのが有利で、右にいったのでは、林の中に突っ込んでしまう。



このホールの戦略ルートはつまり、左の池のサイドということになり、サイドバンカーの代わりをしているのである。
井上誠一

(><)
わたしは以前、ドッグレッグのコースはショートカットすることしか考えていませんでした。


中部銀次郎は「遠回りのゴルフ」といっておられます。最近それがやっと理解できるようになってきました。


遠回りをして、石橋を叩いて渡り、ミスを許容できるところを狙う。こんなことが最近やっと理解できて、実行できるようになりました。
もちろん狙えるときはショートカットする場合もありますが・・・・・

ki銀次郎

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