2014年12月25日木曜日

井上誠一のコース設計論と攻略ルート

――コース設計の心得――
私は日本の美しい自然の中でのゴルフ場設計の仕事に誇りを持っている。
この一生涯の仕事が安易な妥協で無になってしまう。


「井上のコースはこの程度か・・・・・。」と言われる。
そう評価されない為にも自分自身で常に納得のゆく仕事を厳選してきた。
井上誠一








第三章 戦略性に富むパー4ホール

~グリーンに複雑な細工を施す~
第二打でグリーンを楽に狙えるこの距離のホールは、グリーンに細工がなされていることが多いので、漫然としたピッチショットなどではよい結果は得られない。



この程度の距離では、グリーンも比較的小さい。
グリーンが大きい場合は、その都度、変わるピンの位置によって、グリーンのアンジュレーションの違いが出てくるので、ピンから大きく離れた場合は、グリーンに乗ったといっても、大きなアンジュレーションを乗り越えてのパットになり、バーディを狙うには、あまりにも難しいものになってしまう。





したがって、バーディを狙うにはピンを中心としてせまい範囲を狙わなければならないわけだ。(第1図)



プレーヤーの力によっては、バーディはもちろん、パーすら狙うだけの実力のない人もいるわけで、このようなプレーヤーの場合は、正面から向かっていったのでは、この程度の距離のホールは特に難しいものになってくる。



というのは距離の短いホールの場合、グリーン周りのバンカーは深く、その上多く、正面から花道などあるわけがなく、グリーンの型が砲台型だったりすることが多いので、二打でミドルアイアン以上の大きいクラブを必要とすることにもなればこの上ない難しいものになる。



仮にドライバーで200ヤードの距離がでないプレーヤーを考えてみよう。
この人が350ヤードのホールを攻める時に二打では150ヤード以上の距離が残るわけだ。



200ヤードのドライバーが限度の人が150ヤードの距離では、4、5番アイアンが必要となってくるわけで、このクラブでバンカー越え、その上でピンを狙うというのは、大変に困難なことであり、一つ間違うとスコアを大きく乱すことにもなる。



このようなプレーヤーのためには、正面ではないが別のルートが与えられていることが多いので、第一打からその道を進むようにすることが好結果につながってくるわけだ。



ドライバーショットをフェアウェイの中央に打っていくことが必ずしも最高の結果を得られるというわけではないのである。
にげる場合の制約は、決して厳しいものではなく、フェアウェイバンカーにしてもそれをはばむようなところには配置されていない。
井上誠一


(><)
こういう知識を知ってコースへ挑戦したり、コースの景色を見ることは、更なるゴルフの味わい方を教わるような気がします。
ki銀次郎

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