2016年7月5日火曜日

図解 ゴルフ百講 赤星四郎(校閲)長濱松二(著)

ボビー・ジョーンズが年間グランドスラムを達成した翌年、1931年に発売された日本初の本格レッスン書。
85年経った今も、その教えはゴルファーの心に響く



◆ダウンスウィングの開始

バックスウィング(Back swing)を完全に行なうためには、腰を右に回しながら、クラブヘッドを球から真直に後ろに引いて、真直な左腕で、コントロールを取り、その手首を曲げて、球に対せしめ、アップスウィング(Up swing)に従がって体量をほとんど右足に掛ける。


この運動で左腰と左肩は、球の方向へ回転され、右腰は後方でなく、ただ右回しされるだけに止まる。かくて体量が右足に掛けられるのであるが、もし、この場合、体量が右踵のみに掛けられたなら、右足は垂直に延びて、右腰が後方に突き出されるから、図に示した様な位置に体量を置く必要がある。

その如くにして、次は、ダウンスウィング開始に、動作を移して行かねばならぬのだが、これを行うためには、球を飛ばそうとする線に沿うて、最も円滑に運動を移し得る姿勢に、腰を持って行っておかねばならぬ。それには、如何しても。右膝をホンノ心持ち曲げて置く必要がある。



図は、アレキサンダー・ハード(Alex Herd)(註)の、フォームを描いたものだが、上述の如き完全なバックスウィングをして置けば、ダウンスウィング開始は、自ら円滑完璧たり得る。


即ち肩、腰、膝、体量の問題は、バックスウィングに必要であると同時に、ダウンスウィング開始にも重大な関係を有して居る。


(註)
アレキサンダー・ハード(Alex Herd)は1868年のスコットランド生まれで、1902年、英国オープン選手権を獲り、1906年、職業選手を獲得した英国ゴルフ界の元老。


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