2014年10月9日木曜日

おくだの細道(奥田靖己)

「表と裏」=「考えると感じる」


“表に固執しないゴルフがあります”
物事には一面的にとらえられない、いわば“表”と“裏”があります。
ゴルフの考え方にもまた、“表”と“裏”があるように思います。



たとえばラウンド前の練習は、ウェッジ、アイアン1・2本、ドライバーとまんべんなく打って、最後に練習グリーンで転がしてからスタートする。
つまり準備万端整えることで、いいスコアを出そうという考え方です。



それに対して裏の考え方は、朝の練習はせず、ティインググラウンドの横で素振りを数回。
3番ホールあたりで「体も温まったし、そろそろエンジンかけようか」とスタートした。



ほとんどの方が表の考えで凝り固まっているでしょう。
でも、もしこの裏の考え方ですごいスコアが出たらどうしますか?



しっかり練習してから回っても、いいスコアが出なかったのに、
一切練習なしで回ったら、数年ぶりに8090が切れたらどうでしょう。



次からは絶対に練習せずに出て行きますよね。
そっちのほうがいいとわかったら、考え方は自ずと変わるものです。



人間だれしも、自分が最善だと思う選択をして生きています。
そして、その結果が現在の自分の姿です。



ことゴルフにおいては、皆さんが最善だと信じている選択が間違ってやしませんか。



いわゆる表の考え方に固執しすぎて、ひとつもゴルフが上手くなっていないんじゃないんですか。



僕はこれまで距離感を合わせることがゴルフでは一番大事だと考えて、何十年もゴルフしてきました。
常に距離を合わせよう、合わせようとスウィングしていました。



それでも距離が合わないことも多々ありました。
それでふと
「距離なんて一切合わなくていい」
と思って振ったら、一体どうなるんだろうと思ったんです。



だって考えてみたら、自分で番手を選び、自分でスウィングしてるんです。
ことさら距離感を合わせようとしなくても、合わないわけがないんじゃないかと。



そして実際やってみた。
そしたら、しゃかりきに距離を合わせようとするより、
はるかに距離が合っているんです。


            (週刊ゴルフダイジェスト NO.38)



距離感とは、感覚であり勘です。
それなのに、あたまのなかで距離感を合わせようと考えると、
それはもはや
“勘”ではなく、きっと“考え”
になってしまうんです。



考えになっては勘ははたらきません。
だから距離も合わなくなるんです。
これもまさに裏の考え方。



感じることが、裏の考え方かもしれません。
奥田靖己




(><)
以下はあくまでも私感です、悪しからず。



ゴルフを娯楽とするかスポーツとしてとらえるかで考え方は変わってきますが、スポーツとしてとらえるならば・・・・・



奥田プロの文章に付け加えさせていただきます。
ティインググラウンドの横で素振り3~4回しかしないで、ベストスコアを更新したとするならば、それはマグレであって、マグレを実力だと思い込んでしまうゴルファーが多いのだと思います。
スポーツは練習しないで上達するはずがありません。



スポーツはすべて感覚でおこなっていると思います。
たとえば高校野球の練習の例でいうと、
外野のレフト(ホームまで80m)でノックをもらい、
ホームベース上のキャッチャーへ返球する。



低いボールを投げてワンバウンドさせて座っているキャッチャーの胸を狙って送球する。



ノックは毎回違う距離、違う場所に打たれる。
それでも練習を重ねることで、
ワンバウンドでキャッチャーへストライクの返球ができるようになるのが人間のスポーツにおける感覚です。



私はコースでNAVIを使うことが決してベストだとは思えないタイプの人間です。
NAVIを使って「残り150ヤード」と表示されるか音声案内されたとしよう。



7番アイアンでべたピンにつくナイスショットをすれば、
「あ~NAVIを使ってよかったな~」
となるわけです。


特にNABIを使用してショートホールで好結果を得てしまうと、否が応でもNABIを信じることになるでしょう。
1%でも機械を信じるゴルフをするのか、100%自分を信じるゴルフをするのかということかもしれませんが・・・・・



しかしNAVIを使ったからといって、すべてのショットがべたピンにつくとはかぎらない。
するとNAVI(機械)ではなく自分のショットを疑いだす。



自分のショットはそんなに正確じゃないのに、
自分を高く評価し勘違いしてしまう。
ゴルフはもともとミスショットのほうが多いのに・・・・・?



ゴルフをスポーツと捉え上達を考えている人ならば「ルーティン」の大切さを理解し、また実行しているはずだと思います。



もしNAVIを使用するならば、アイアンショットのときだけではなくて、パッティングやドライバーでのティショットのときも使用すべきではないでしょうか。



アイアンショットのときはNAVIを使用して、パッティングやドライバーショットのときにNAVIを使用しないのであれば、
アイアンのときと同じルーティンを実行しているとはいえないのではないだろうか?



NAVIを使用するすることがルーティンに含まれてしまうならば、
終始一貫、ドライバーショットやパッティングのときもNAVIを使用するべきではないだろうか?



ドライバーを打つときにNAVIを使用しないと、脳みそは
「あれっ、なんで距離を教えてくれないの?」
本人に意識はないが、無意識に脳は反応し不安を抱えてのティショットになっているかもしれません。



脳みそは想像以上に性能がいい。過剰に反応するのが脳みそなのだ。
動物は自分の命をまもる本能として、自分にマイナスに働くものにこそ過剰に反応するようにできています。
安心させるのも、無意識に不安を与えるのも、すべては自分自身の行動からだ。



スポーツは勘でおこなうもの。
自然が相手のゴルフならばなおさら勘を鍛えるべきだと思います。
月に1回しかコースへいけないゴルファーよりも、月に3回コースへいけるゴルファーは、3倍も景色や距離を学ぶ時間と機会に恵まれます。
コースへいくたびにどんどん距離感と勘をみがき、どんどん記憶を積み上げていくべきではないでしょうか?



それなのにNAVIを使用するのは、回数を重ねれば重ねるほど自分の勘を殺し、機械まかせにし、自ら“勘”の成長をとめているのではないでしょうか?



3倍も学ぶことができるということは、
月間1000球練習する人と、3000球練習する人の差であり、
ある技術を習得するのに3年かかる人と、1年で身につけてしまうという差が3倍なのです。



電子機器を所持しておこなうスポーツはないと思います。
私の知っているシングルプレーヤーの方も、プロを目指しているアマチュアの方も電子機器は使用していないでしょう。



奥田プロのいうように勘を育成してゴルフをしたほうがずっと楽しいと思います。



ゴルフコースにヤード表示もなく、途中の15010050ヤードを教える樹木もないホールで、自分の勘を頼りにパーをとったら格別の喜びがそこにあると思いませんか?
あくまでも私感ですので、悪しからず。m(_ _)m

ki銀次郎

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