2013年9月6日金曜日

ゴルファーのスピリット(著者 鈴木康之)

“江戸仕草”

江戸の町人たちは一端の江戸っ子と見られないと喰っていけませんでした。
一生懸命に江戸言葉を覚え、江戸のものとしての立ち居振る舞いに
努めました。


しかし付け焼刃はすぐに地が出ます。
そこで先輩たちが口伝えで暮らしの作法を広めました。


それが「江戸仕草」というもので、二百項目あったと言われています。


例えば渡しの乗り合い船での『拳(こぶし)ひとつ』『腰浮かせ』。
満席で出ようとしたところへ客が一人現れる。
みんなで腰を浮かせ、拳一つずつ詰めあいます。
すると一人分の席など訳なく都合できる。


ゴルフでいえば、オナーから順々にショットし、あとはお互いに
ショットとショットの間を詰めていけば、ラウンド時間など訳なく
縮まるというもの。


狭い路地で人とすれ違うときは、『肩引き』『傘傾げ』。
そうしないと、ぶつかって自分が痛い、傘が壊れて自分が損をする。


ティインググラウンド上は、次に打つプレーヤー一人だけという
マナーに通じます。


借りた金は返せるが、人を待たせたり長居で潰した時間は弁済できないぞという戒(いま)しめが『時間泥棒』です。
スロープレーがまさに時間泥棒です。


「江戸仕草」は、その目的とするところが町内の平穏と一人一人の
得にありました。
そのため、「江戸繁盛仕草」とも言われて伝えられてきました。


ゴルフマナーは「ゴルフ快適仕草」さのです。


初対面ながらまたぜひ会いたいと思われる温かい心遣いや清々しい
行ないを『後引き仕草』と言いました。

あとひきゴルフをしたいものです。

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