“アンガーマネジメント”なぜ人は怒るのか?
人間も動物であり、怒りは生命維持に不可欠なものでした。目の前に敵が現れると、怒りという感情表現をして身を守る、
危険が迫っているのにリラックスしていたら、簡単にやられてしまいます。
怒ることで脳に命令を出し、呼吸を早め心拍数を上げて戦いの準備を整えるというわけです。
このように怒りという感情は、私たちのDNAに刻みこまれた防衛本能ですから、完全に消すことはできません。
しかし現代人にとって、怒らなければ命にかかわるような事態は、まず考えられません。
だからこそ怒りをコントロールする方法が必要になるわけです。
怒りが湧き起こったときにどう対処すればいいか、それを考えるのがアンガーマネジメントなのです。
怒りのルール作りと「べき」を減らすこと。
たいていの人は、「こんな理不尽なこと、許せない」と怒ります。
でも怒っているほうも、かなり理不尽な怒り方をしていることが多いのです。
無用な怒りを予防するためのステップ1として、怒り発動の基準をそのときの気分や情緒におくのではなく、ものごとを想定しておいて、気分にかかわらずこういう場合は「必ず怒る」いや「怒らない」。
仮に後者だった場合はルールだったと自分を納得させられるでしょう。
ステップ2として、こうある「べき」をできるだけ少なくすることです。
自分の中で、この「べき」を厳格に定めれば定めるほど、気に入らないことが多くなり、イライラが募ります。
なので「べき」をできるだけ少なくしたほうがいいのです。
予防はしていても、怒りの感情が爆発しそうになることもあります。
感情をコントロールするのに有効なのが深呼吸です。
冒頭に述べたように、怒りを感じると呼吸が早まります。
逆に、深呼吸しながら人は怒ることはできません。
頭に血が上ったら、意図的にゆっくり大きく息を吸い、しっかり吐いてみる。
それだけで文字通り一呼吸おけるでしょう。
1分間に「吸って吐いて」を4回、これが最も呼吸を安定させる呼吸法だとか。
(婦人公論 一般社団法人日本アンガーマネジメント協会代表理事 安藤俊介))より
0 件のコメント:
コメントを投稿