2015年1月23日金曜日

井上誠一のコース設計論と攻略ルート

――コース設計の心得――


私は日本の美しい自然の中でのゴルフ場設計の仕事に誇りを持っている。
この一生涯の仕事が安易な妥協で無になってしまう。


「井上のコースはこの程度か・・・・・。」と言われる。
そう評価されない為にも自分自身で常に納得のゆく仕事を厳選してきた。
井上誠一


第三章 戦略性に富むパー4ホール




~各人の実力に応じ千変万化~


パー4ホールの最も長いホールについては、第二打でフェアウェイウッドが必要になってくるのでグリーン周りにそれほど厳しさをあたえていない。



しかしそれは、第一打の攻略ルートに通じているわけだから、ここでもドライバーショットの方向性ということは重要視されているわけだ。



距離的に広範囲にわたるパー4では、その姿、型はさまざまで攻略ルートもそのプレーヤーの実力に応じて千変万化で、味わい深いのである。

~危険に挑んだ後の好スコア~


4つのパー5は、それぞれ、距離に変化を持たせる。
二打でグリーンを狙えるもの、また、550ヤードを超すホールの場合は、短いパー4ホールのドライブアンドピッチの間にフェアウェイウッドのフルショットをからませるという感じのものとなり、600ヤード前後のホールは、三打でミドルアイアンのフルショットということになる。



この場合でも第一打から進むべき道は限定されているわけで、
ただ真っすぐ打ち進んでいけばよいというものではない。



コース戦略のルートは何本か設定されているが、最良のルートは、いくつもあるわけではなく、第一打から最も有利なルートというのは一点ということになる。



それは、多くの場合、フェアウェイの中央にはないのでプレーヤーはティグラウンドに立って自分の力を考え、それなりのルートをしっかりと選択することが大切なのである。



ただ漫然とフェアウェイ中央に打っていくことでは、決して最高の結果は得られない。
というのは、この場合、二打でグリーンを狙う時に条件が悪くなってくるからだ。



設計上からはグリーンの入り口を中央におくことが少なく、それは左右のいずれかに向いていることが多い。



攻める者としては、第一打の狙いをつける時に、それはグリーン上のピン位置から派生してこなければならないのである。
これが、二打での条件につながり、第一打の狙いが決まるという攻め方をひもとく結果になるわけだ。



ゴルフの面白さ、深みというものがこのような点に多く含まれているというわけで、好スコアを望むならば、この追求が必要である。
ただ、最近のコースの中には中央を進んでいくことだけで、攻め切れるものもある。



しかし、ゴルフの面白さは、攻略ルートの選択、そしてそれに対しての挑戦が繰り返されるところにあり、設計者はこの点においてゴルフプレーの真の素晴らしさを生み出すことに工夫を凝らしている。



その結果、攻めるほうには最良ルートを進む場合、第一打には常にバンカーや池などのハザードがつきまとうので、この危険物に果敢にいどむ勇気が必要になってくる。



この苦しみは次の段階で大きな楽となってあらわれ、好スコアをプレゼントしてくれるわけだ。



逆に第一打で安全性を求めるならば、次の段階では無限の危険性は含まれるともいえる。
ただ、この選択はあくまでも、自分の力を知った上でなければ意味がない。
井上誠一

(><)
置きたいところへボールを運べれば、スコアはまとまります。
「狙ったところに打てないんだから、コースを設計側から知っていても仕方がないだろう」
と言ってしまっては、すべてがお終い、進歩などありえない。



いつか役に立つ日がくると信じて、覚えておけば、きっと素晴らしい日に巡り合えることでしょう。
あきらめない・・・・・

ki銀次郎

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