2015年1月21日水曜日

原晋(青山学院大学陸上部監督)

2015年の箱根駅伝で青山学院大学陸上部が初優勝しました。
しかも歴代最速タイムでの優勝は素晴らしいものでした。
必ずそこには「コーチの神髄」が隠されています。


           (週刊ゴルフダイジェスト 2015 No.4より)


青山学院大学陸上部の練習時間は、月曜日がオフ、火曜日から日曜日までは、朝1時間半、午後は2時間半程度。



陸上部の練習は、昔から腕立て伏せやダンベルを使う筋トレが主流でした。
私はそういった古典的なものに対して懐疑的で、1年前に取り入れたのが“ジェームス中野”の体幹トレーニングだったんです。
古いものを疑い、新しいものを取り入れます。



体幹トレーニングをすると「軸」がブレない。体幹がガチっと安定してきます。その上で肩甲骨の稼働域を広くしてやれば、同じ振りでも走りのエネルギーがまったく違ってくる。
雑巾を絞るようにエネルギーが生まれます。この「軸」はゴルフにもつながると思います。



休みもだいじです。休むといっても好き勝手に休むだけではなく、ゆったり練習しましょうということ。
そして、きつい練習は、やる気になったら言ってこいと。



2区を走った一色恭志なんかは、自分からそろそろどうですか?と言ってきました。
脳内革命と私は言うのですが、脳のリミッターを切ることができないと、駅伝は速く走れません。相手と空間との勝負ですから。



そのリミッターを切る方法というのは、理屈じゃないんですが、あえて言うと「マニュアル男になるな」ということ。
要は、いつもストップウォッチを見て数字だけを確認してやるのではなく、プラスアルファを何か、自分でアレンジするというか、組み替えながら練習や生活をする。



そういう訓練をすることで、固定観念にハマらない、突っ走れる能力ができるのかなと思います。



他にも気をつけているのは「楽しく会話しながら食べる」こと。伝統校にある、ムダな話はせず黙々と食べて一斉に「ご馳走様でした」というのは、躾としては大切ですが、消化や栄養摂取の面ではよくないと思います。



こうして10年。途中、焦りもありましたし、OBの方に大丈夫かと言われたこともある。
でも、あきらめないのが大事です。



核の部分、本質的なところが間違ってなければ、いつか花開くときがくる。
それには続けることです。



本質的なことが別のほうを向いていたら、マイナスにいくばかり。
そこを見極める嗅覚を持っているかどうかです。
自分の目標までのラインを想像させることは大事。


          (週刊ゴルフダイジェスト 2015 No.4より)



将来はここだけど、今、ここの位置にいるから、具体的にどういう風に努力していくかを書く。プラモデルと一緒です。
設計図がまずあって、少しずつ作っていく。



それは自分の意志で作って、自分で実践していかねばなりません。
自分で書くことで責任も生まれます。
原晋

(><)
人と同じことをしていても、結果は同じかそれ以下になってしまいます。



人と違うことをあきらめずに続けてこそ、人と違った結果はついてくるのでしょう。

ki銀次郎

0 件のコメント:

コメントを投稿