2015年1月9日金曜日

井上誠一のコース設計論と攻略ルート

――コース設計の心得――

私は日本の美しい自然の中でのゴルフ場設計の仕事に誇りを持っている。
この一生涯の仕事が安易な妥協で無になってしまう。


「井上のコースはこの程度か・・・・・。」と言われる。
そう評価されない為にも自分自身で常に納得のゆく仕事を厳選してきた。

井上誠一




第三章 戦略性に富むパー4ホール

~第一打の狙いがポイント~

次に430ヤードまでの距離のホールだが、この場合も最低限パーは望まれるわけだ。



というよりは、この程度の距離のホールを克服することが、
スコアをよくすることのポイントにもなるわけであり、
多くのプレーヤーがここに工夫をして攻めてくるわけだが、
設計者の立場から攻略ルートを上げてみるならば・・・・・



まず、第一の狙いが最大のポイントになる。
ドライバーショットは力まかせに遠くに飛ばせばよいというものだけではないことをここでよく理解してもらいたいと思う。



というのは、攻略ルートの最高のもののそばには危険なものがひかえているからで、狙うポイントに幅がなく、一点ということになるわけだ。



例えば、左ドッグレッグのホールを考えてみればそれがよくわかる。
人間の本能として、ティーとグリーンを結ぶ最短距離を狙いたいというものがある。



設計上からはこれをこばむ形をとる結果になる。
つまり、曲がりの部分にバンカーなり、池なりを配して、
ショートカットを防ぐような設計をする。



このハザードを右に逃げたのでは二打での距離が遠くなり、
グリーンに対しての条件もわるくなる。



この場合、左のハザードのすれすれを狙うことで二打目は距離的にもグリーンに対しての攻めも大いに楽なものになる。



これはまっすぐなホールでも同じことがいえるわけで、二打の条件をよくしようとすれば、第一打では危険がともなうということである。



フェアウェイの左、240ヤードにバンカーがある場合、
誰しもそれを避けて右に第一打を狙いたくなる。
しかし、グリーン周りは、右からの攻めをこばむような大きなバンカーがガードしていることが多い。



これは設計上のセオリーでこの場合、あくまでも、パーやバーディを狙うためには、右からの攻めは邪道ということになる。
攻略ルートの本道は、左バンカーのすれすれのところにあり、この位置からの二打では花道が広くなり、楽に攻めることができる。



                (第二図)



スコアをよくするためには、430ヤード程度の距離のパー4ホールをいかにまとめるかということであり、そのためには、第一打のできが大きく左右するわけである。
つまり、ドライバーを持っての正確な方向と距離が最大に要求されるところなのである。
井上誠一

(><)
2~3年前までは、ドッグレッグの最短距離を狙っていた記憶がある。
ゴルフは得てして遠回りしたほうがいい結果を得ることが多い。



バンカーに届かないクラブを選択したり、ピンを狙わずグリーンセンターを狙えるようになるのが、ゴルファーとしての第一歩だと思います。
ki銀次郎

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