2015年2月16日月曜日

井上誠一のコース設計論と攻略ルート

               ――コース設計の心得――


私は日本の美しい自然の中でのゴルフ場設計の仕事に誇りを持っている。
この一生涯の仕事が安易な妥協で無になってしまう。


「井上のコースはこの程度か・・・・・。」と言われる。
そう評価されない為にも自分自身で常に納得のゆく仕事を厳選してきた。
井上誠一





第4章 ゴルフコースの戦略要素

~危険の中から生まれる面白味~


ゴルフコースの面白味は、まず戦略性に富むことが
第一条件になるだろう。
戦略性とは、攻め方の多様性である。



つまりあらゆる技量のゴルファーがゴルフを楽しめるルート設定をすることが大前提である。
周囲の景観のよさも欠くこともできないものだが、
それだけではプレーヤーは満足しない。



コースそのものが平坦で広々として、何の障害物もない場合、
攻めるものにとって味わいなど感じられない。
これには特に何の攻略ルートもなく、ティグラウンドに立って、
グリーン上のカップに最も近いところを進むということだけである。



このようなホールが18ホールも続いていたのでは、
どんなゴルフ好きでも一度回ればうんざりして、
つまり選択、挑戦するという戦略的コースが登場するわけだ。



誰しもコースを攻める時には好スコアを求めるために条件のよいところを進もうとする。
この進む過程に何の変哲もないというのでは、面白くない。



そこには何らかの危険を伴う条件があり、それを克服してこそよい結果が得られるのである。
ここでいう危険物がルール上でいうハザードは人工的なものと自然を利用したものに分けられる。



人工物としてのバンカーやウォーターハザード、そしてラフ、林、森、樹木、がけ、岩など、自然のままのマウンド、ビーハイブ(小山郡)、ハロー(窪地)、スロープなども自然を利用したハザードの要素を含んでいる。



これらのものを攻略ルート上、あるいは近くに配置することで、
コースに深みを持たせるのである。
中でも、そのホールを攻める時に最良のルートと思われるところの近くにあったり、その線上にあるものは、そのまま戦略的ハザードとなる。



例えば、セントアンドリュースの17番ホールについて考えてみるならば、最良のルートを進むためには、第一打で、右目にある石灰倉庫(現・ホテル)の屋根の上を越していかなければならず、これも立派に戦略性を持っているわけだ。



また、このホールの右側は石垣が続いており、何でもないように思われるが、時として非常に面白いエピソードを残すことがある。



有名な話でかつてウォルター・ヘーゲンがここで二打を右に押し出し、この石垣の根元にボールを持っていってしまい、グリーンに向かって打つことが出来ない状態になった時、彼は、逆に石垣に向かってボールを打ち、はねっ返りでグリーンに乗せたという。



これなど、その時々に応じてのリカバリーテクニックが見られる非常に面白い戦略要素だと思う。
井上誠一


(><)
「つまりあらゆる技量のゴルファーがゴルフを楽しめるルート設定をすることが大前提である」
ということは私のような下手くそでもパーが狙えるルートがあるということなのか?



だとすると、ティショットを真っ直ぐ打てるとか打てないとか、
フェアウェイにおけるとかラフに行ってしまうとか抜きにして、
今まで自分の技量に合ったルート選択ができていないということなのかなと考えさせられました。



ハザードの近くにはリスクもあるが、最良のコースが近いというのも理解できるような気がする。

ki銀次郎

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