2015年8月20日木曜日

◆クラブはハーフセット!

「少なくともゴルフをするものなら、少しでもいいスコアでプレーしたいというのが願望にあり、上達したいという前提のもとに書いた」と中部銀次郎さんはしるしている。



【実例】
わたしは中部銀次郎さんのいうことを素直に実行してみました。
現在、今年ラウンドは17ラウンド。平均スコアが92。いわばわたしはハンディキャップが20のプレーヤーなのである。


直近の2ラウンドを、ドライバーとアイアンは3・5・7・9・AW・SW・パターのハーフセットで臨んだ。


7月25日、エンゼルCC、ハーフプレー、42、
8月11日、加茂GC、45、46、43、
ハーフセットでプレーした結果、このハーフ4回(2ラウンド)は、平均ストロークよりも8ストロークもいいスコアでプレーできています。
わたしの場合の、ひとつの例を裏付けた文章を以下に記載します。



「自分の真の力を知る」という項目の文章より


こうして、わたしの“身もフタもない話”を延々と続けてきたわけだが、それが役に立つか立たないかは、もとよりわたしの関知するところではない。役に立つ人は役立ててほしい。


たとえばハンディキャップ二桁のゴルファーは、クラブはハーフセットで十分だということに、再三、わたしは言及してきた。


しかし、友人・知人の中には、ゴルフがヘタだからといって、別に14本のフルセットをキャディバッグに入れていったっていいじゃないかと反論する連中も少なくない。見栄もまた人間の属性のひとつであり、それまで否定する必要があるだろうかというのである。


問題は、別のところにある。
14本のクラブを持っていたほうが、ゴルフをプレーする上で有利だと考えている人が、じつに意外に多いのだが、それは違うと、わたしは思うのである。


そう思うゆえに、ハンディキャップが一桁に達しないゴルファーなら、ハーフセットで十分ですよといいたいのだ。つまり、14本のクラブを持つより、ハーフセットしか携えていないほうが、いいスコアで上がれるということなのである。


こういう論議になると必ず出てくる反論がある。


7番アイアンで140ヤード、5番アイアンで160ヤードを打っているゴルファーが、仮に150ヤードを打とうという場合に、6番アイアンが入っていないハーフセットならどうすればいいのか?


誰が考えても、当然、6番アイアンを入れていたほうが有利なはずではないか―と。


ところが、実際には違う。


ここからが例によって中部流の“身もフタもない話”になっていくのだが。
仮に140ヤードを7番アイアン、150ヤードを6番アイアン、160ヤードを5番アイアンで正確に打ち分けられるゴルファーなら、もはやハンディキャップが二桁などというはずはない。


おそらく片手で数えられるハンディキャップだと見なして間違いないのだ。
 

ハンディキャップの多い少ないを問わず、たいていのゴルファーは、自分の力量を正確に把握していない。距離も、ショットの精度も、自分の力通りにわきまえていないのである。


ここに、ハンディキャップ18という人がいるとしよう。自分では、いま例に挙げているように、7番アイアンでは140ヤード、5番アイアンでは160ヤードが距離の目安だと思い込んでいる。


が、果たしてそれは、このハンディ18氏の力量を正しく反映しているであろうか?
まず、過った判断である。錯覚だといっていい。


彼が7番アイアンで、30球打つとする。
ダフリ、トップまじえて、平均飛距離は例によって“身もフタもない”指摘をすると120ヤードがせいぜいのはずである。


もちろん、スイートスポットに当たった何発かは、140ヤード近く飛んではいるであろうが、30球のうち20球は130ヤードに達するかどうかだ。


断っておきたいが、こういう技量の人びとをわたしは篾視しているわけではない。

ただしもし上達したいと思うのなら、事実を事実として認識しないかぎり、迂遠なまわり道を余儀なくされてしまうことを知ってほしいのだ。


こうしてみると、このハンディ18氏の7番アイアンの飛距離は、だいたい130ヤードが目安だと思っていいことになる。この事実を一応、頭に置いておこう。


さて、5番アイアンの場合である。
7番よりもショットの精度は悪くなるのは、当然のことであろう。
ダフリ、トップもまじえての平均飛距離は、130ヤードくらいのものである。ほどほどの当たりで空中を飛んでいくのは、30球中の半分、距離は140ヤードと150ヤードの間か。これが5番アイアンの目安であって、決して160ヤードではないのだ。


だとすると、彼はいったいどの距離を打つために6番アイアンを必要とするのか?屁理屈をいえば、7番と5番で打っている距離の間130ヤードと140ヤード~150ヤードをの間ということになるが、7番・5番のショットの精度を考えてみるなら、実際上、この間の距離をわざわざ6番で打つ必要はまるでない。


7番を手にして「これじゃ届かないかな」と思っても、「届かなくても、近くまでもっていければいいんだ」と考え直して打ったほうが、はるかにいい結果につながるものなのである。その理由は、単純だ。


届かせようと思わないから、無理をしない。


その理由は、簡単だ。
届かせようと思わないから、無理をしない。目標はグリーンではなく、グリーン手前の広いエリアでいい。そう思えば、気も楽である。結果、ショットの精度はあがる。いつもの目安よりも距離も出て、7番で140ヤードが届いてしまうということになる。


そいう次第で、ハンディキャップが二桁のゴルファーならば、クラブはハーフセットにしたほうが結果がいいと、わたしはいっているわけだ。

 
なにしろクラブが足りないのだから、微妙な距離で迷う必要がない。


小さいクラブで、ともかくターゲットの近くまで行けばいいと達観して打つ。

それで十分なのだ。不思議なことに、こうして自分の力量通りのプレーをしているうちに、知らず知らず実力は向上していく。それがゴルフというものだ。


クラブはハーフセットにというのは一つの例にすぎない。
もし上達しようと思うなら、“身もフタふたもなく”自分の実力を冷徹に認めた上で、対処していかなければならないと、わたしは思っている。再びいうが、見栄で大きなバッグに14本のクラブをいれたい人は、それでいい。


あくまでもわたしは「もし上達したいなら」という限定の上で、すべての話をしているのである。


そんな中部流のゴルフ観が、誰にでも受け入れられるというような幻想を、わたしは抱いていない。なるほどと思う人が何人かでもいてくれたら、わたしは満足なのである。
それらの人びとに、幸福あれ。

中部銀次郎

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